トラウマの器としての身体——アイシャの臨床事例研究
The Body as a Vessel for Trauma: The Clinical Case Study of Aisha.
- 著者
- Visco-Comandini F.・Barbieri A.・Mancini F.・Ciolfi A.
- 掲載誌
- Brain sciences
- 巻号ページ
- 15巻1号
- 発行年月日
- 2025年1月20日
- PMID
- 39851461
- 技法
- SP
- 研究デザイン
- 症例報告・事例研究
この研究のまとめ
P|対象
西側の国で治療を受けた、複雑性PTSD(C-PTSD)をもつ32歳のベンガル人女性難民1名。
E|介入
認知行動療法(CBT)とSP(センサリーモーター・サイコセラピー)を統合した3段階のトラウマ治療。
C|比較
比較対照:なし。外傷後症状・解離症状・抑うつ症状の自己記入式尺度3種で、治療開始2年後に評価。
O|結果
2年後の評価で、外傷後症状・解離症状・抑うつ症状のいずれにも統計的に有意な改善が認められた。著者らは、異文化間の設定におけるC-PTSDに対して、段階的アプローチのなかでCBTとSPを統合することが有効でありうると述べている。ただし単一症例研究という制約から確定的な結論は導けず、より大きな標本での再現と標準化が必要であるとしている。
抄録
本事例研究は、複雑性PTSD(C-PTSD)のある32歳のベンガル人難民女性に対する三段階のトラウマ治療において、認知行動療法(CBT)とセンサリーモーター・サイコセラピー(SP)を統合する過程を検討したものである。治療は欧米の国で行われた。改善は、心的外傷後症状・解離症状・抑うつ症状の自己記入式尺度で評価した。2年間の治療後の心理検査の得点は、これらの症状すべてに有意な改善を示した。本研究の限界から確かな結論は導けないものの、段階的なトラウマ治療のなかでCBTとSPを統合することは、異文化間の場面におけるC-PTSDの治療として有効でありうることを示唆する。ただし、より大きな標本でこの予備的な結果を再現し、標準化することが必要である。 【背景・目的】SPはボトムアップの手法でトラウマを治療する新しい心理療法的介入だが、その有効性に関する研究はほとんどない。本事例研究は、異文化間の場面でC-PTSDの患者を治療する際の、CBTとSPの組み合わせの有効性を検討することを目的とする。 【方法】心的外傷後症状・抑うつ症状・解離症状を調べるため、3つの質問票を実施した。 【結果】臨床的な転帰と心理検査の結果は、患者の心理面の有意な改善を示した。 【結論】単一事例研究であることをはじめとする内在的な限界から確かな結論は導けないが、本事例は、CBTとSPの統合が異文化間の場面におけるC-PTSDの有効な治療となりうることを示唆する。
ライセンス:CC BY / 本訳文も同ライセンスで公開します
訳:本サイト(AIによる翻訳)
原文(English)を表示
This case study examined the process of integration of cognitive behavioral therapy (CBT) and sensorimotor psychotherapy (SP) in three-phase trauma treatment with a 32-year-old female Bengali refugee with Complex Post Traumatic Disorder (C-PTSD). The treatment was provided in a Western country. The client's improvement was assessed by using self-report assessments of post-traumatic, dissociative, and depressive symptoms. Psychodiagnostics' scores gathered after 2 years of treatment showed significant improvements in post-traumatic, dissociative, and depressive symptoms. Although firm conclusions cannot be drawn due to the limitations of this study, results suggest that integrating CBT and SP in a phase-trauma approach may be an effective treatment for C-PTSD in a transcultural setting. However, replicating and standardizing such preliminary results on larger samples is necessary. 【Background/Objectives】: SP is an innovative psychotherapeutic intervention aimed at treating trauma through a bottom-up approach, however, little research exists regarding the efficacy of this psychotherapy. This case study aims to investigate the efficacy of the combination of CBT and SP in treating a C-PTSD patient in a transcultural setting. 【Methods】: Three questionnaires were administered to investigate post-traumatic, depressive, and dissociative symptoms. 【Results】: Clinical and psychodiagnostic outcomes highlight significant psychological improvements in the patient. 【Conclusions:】 Although any firm conclusion cannot be drawn because of various intrinsic limitations (i.e., single case study) that straiten our ability to extend these results, this case study suggests that the integration of CBT and SP may be an effective treatment for C-PTSD in a transcultural setting.
掲載基準と免責事項
- このページの論文リストと各論文のまとめは、AIを用いて作成しています。作成の過程で誤りや漏れが生じている可能性があります。
- まとめは論文の抄録をもとに作成したもので、論文の全文を読んで要約したものではありません。内容の正確さについては、各ページの原典リンクから原文をご確認ください。
- 掲載は推薦ではありません。研究の質、治療の効果、技法の優劣を当サイトが評価・保証するものではありません。掲載本数の多い技法が優れている、という意味でもありません。
- ある技法に不利な結論の論文も、基準を満たしていれば掲載しています。特定の技法を勧める、または勧めないために選んだリストではありません。
- 抄録に結果にあたる記述がない論文は、まとめを作らず書誌情報と原典リンクのみを掲載しています。研究そのものの価値を評価したものではありません。
- 日本語訳は、出版社が定める利用条件で訳文の公開が認められている論文にのみ掲載しています。訳文がないことは、その論文の内容とは関係ありません。
- ここに掲載している内容は研究の紹介であり、個々の方への治療の助言ではありません。治療の選択については、かかりつけの医療機関や専門家にご相談ください。
- 掲載内容の誤り、掲載の追加・取り下げのご希望は、こちらのフォームよりご連絡ください。
いま危機的な状態にある方は、専門の相談窓口をご利用ください。こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 / よりそいホットライン 0120-279-338。命に危険が及ぶ状況では 119 におかけください。