自我状態療法——概観
Ego-state therapy: an overview.
この研究について自我状態療法を開発したHelen H. Watkins氏が筆頭の研究です。効果を測った研究ではなく、接近法を紹介した総説です。従来の療法より短期間だという記述は著者の臨床経験にもとづくもので、比較研究の結果ではありません。研究の選び方や重みづけには著者の立場が関わりうる点をふまえてお読みください。
ナラティブレビュー・総説
- 著者
- Watkins H.H.
- 掲載誌
- The American journal of clinical hypnosis
- 巻号ページ
- 35巻4号232-40頁
- 発行年月日
- 1993年4月
- PMID
- 8480666
- 技法
- EST
- 研究デザイン
- ナラティブレビュー・総説
この研究のまとめ
P|対象
単一の個人のうちにある複数の「自我状態」の葛藤を扱う臨床。
E|介入
自我状態療法。集団療法・家族療法の技法を用い、催眠によって潜在的な自我状態を賦活して接触と対話を可能にする。
C|比較
比較対照:なし。接近法の概観。
O|結果
本稿は、自我状態療法を、「自己の家族」を構成する複数の自我状態のあいだの葛藤を解決する精神力動的な接近法として記述している。潜在的な自我状態は真性の多重人格を除いて通常は顕在化しないが、催眠によって賦活され療法家との接触と対話が可能になるとされる。行動的・認知的・分析的・人間性心理学的のいずれの技法も、一種の内的外交として用いうるとしている。著者は、約20年の経験から、複雑な精神力動的問題が従来の分析的療法に比べて比較的短期間で解決されることが多いと述べている。
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