ソマティック・エクスペリエンシング——内受容感覚と固有感覚をトラウマ療法の中核に据える

Somatic experiencing: using interoception and proprioception as core elements of trauma therapy.

この研究についてソマティック・エクスペリエンシングを開発したPeter A. Levine氏が共著の論考です。効果を測った研究ではなく、なぜ効くのかという理論と機序の仮説を示したものです。研究の選び方や重みづけには著者の立場が関わりうる点をふまえてお読みください。
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著者
Payne P.・Levine P.A.・Crane-Godreau M.A.
掲載誌
Frontiers in psychology
巻号ページ
6巻219-224頁
発行年月日
2015年2月4日
PMID
25699005
技法
SE
研究デザイン
論説・コメンタリー

この研究のまとめ

P|対象

慢性のストレスと外傷のある人。

E|介入

SE(ソマティック・エクスペリエンシング)。内受容・運動覚・固有感覚の体験へクライエントの注意を導くことを重視する。

C|比較

比較対照:なし。合成した事例を通して理論と機序を提示。

O|結果

著者らは、この内的な注意の様式と、運動覚・内受容のイメージの使用が、慢性・外傷性のストレスによる症状の解消につながりうると述べている。機序としては、阻まれていた生物学的な自己防衛・防衛反応の完了と、過剰な自律神経の覚醒の放出・調節を挙げている。そのうえで、外傷と慢性ストレスを、皮質下の自律神経系・大脳辺縁系・運動系・覚醒系が形づくる複雑な力学系(中核反応ネットワーク、CRN)の機能的な調節不全として捉える理論を示し、SEの方法がこのネットワークの機能を回復させると論じている。

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抄録

日本語訳

本論文は、クライエントの注意を内受容・運動感覚・固有感覚の体験へ導くことを重視するトラウマ療法、ソマティック・エクスペリエンシング(SE)の実践に基づき、人のトラウマと慢性ストレスについての理論を提示する。SEは、こうした内的な注意の向け方と、運動感覚・内受容のイメージを用いることによって、慢性的・外傷的なストレスによる症状が解消されうると主張する。これは、妨げられていた生物学的な自己防衛・防御反応を完了させ、過剰な自律神経の覚醒を解放し調整することによって実現される。本論文ではSE治療の合成事例を通してこの理論を示し、それをもとに、関与する仕組みについての神経生理学的な説明の可能性を提示する。そこには、トラウマと慢性ストレスを、皮質下の自律神経系・辺縁系・運動系・覚醒系からなる複雑な力学系——著者らが中核反応ネットワーク(CRN)と呼ぶもの——の機能的な調整不全として捉える理論が含まれる。SEの手法がCRNの機能をどう回復させるかを示し、ストレスとトラウマを扱う際に本能的・身体的な防御反応を考慮することの重要性と、内受容・固有感覚・運動感覚への注意を治療の道具として用いることの有効性を強調する。最後に、SEをはじめとする身体的アプローチが認知療法や曝露療法を補完しうること、また本論文で論じた仕組みと類似のものが瞑想などの身体的実践の効果にも関わっている可能性を指摘する。

ライセンス:CC BY / 本訳文も同ライセンスで公開します
訳:本サイト(AIによる翻訳)

原文(English)を表示

Here we present a theory of human trauma and chronic stress, based on the practice of Somatic Experiencing(®) (SE), a form of trauma therapy that emphasizes guiding the client's attention to interoceptive, kinesthetic, and proprioceptive experience. SE™ claims that this style of inner attention, in addition to the use of kinesthetic and interoceptive imagery, can lead to the resolution of symptoms resulting from chronic and traumatic stress. This is accomplished through the completion of thwarted, biologically based, self-protective and defensive responses, and the discharge and regulation of excess autonomic arousal. We present this theory through a composite case study of SE treatment; based on this example, we offer a possible neurophysiological rationale for the mechanisms involved, including a theory of trauma and chronic stress as a functional dysregulation of the complex dynamical system formed by the subcortical autonomic, limbic, motor and arousal systems, which we term the core response network (CRN). We demonstrate how the methods of SE help restore functionality to the CRN, and we emphasize the importance of taking into account the instinctive, bodily based protective reactions when dealing with stress and trauma, as well as the effectiveness of using attention to interoceptive, proprioceptive and kinesthetic sensation as a therapeutic tool. Finally, we point out that SE and similar somatic approaches offer a supplement to cognitive and exposure therapies, and that mechanisms similar to those discussed in the paper may also be involved in the benefits of meditation and other somatic practices.

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