自分自身を知ること——自己理解の深まりが他者を理解する力を高める
Know Thy Selves: Learning to Understand Oneself Increases the Ability to Understand Others.
- 著者
- Böckler A.・Herrmann L.・Trautwein F.M.・Holmes T.・Singer T.
- 掲載誌
- Journal of cognitive enhancement : towards the integration of theory and practice
- 巻号ページ
- 1巻2号197-209頁
- 発行年月日
- 2017年5月16日
- PMID
- 32226919
- 技法
- IFS
- 研究デザイン
- 無作為化比較試験(RCT)
この研究のまとめ
P|対象
健常な成人。独立した2つの標本(80名と81名)。
E|介入
内的家族システム(IFS)モデルに着想を得た、視点取得に焦点を当てる3か月の熟考的訓練。自分の内的な状態への視点取得を、異なる内的なパーツを同定し分類することによって練習する。
C|比較
比較対照:大規模縦断研究の2標本。訓練前後の心の理論(ToM)課題の成績の変化を比較。
O|結果
参加者が自分自身の理解をどれだけ改善したか——同定できた異なるパーツの数に表れる——が、訓練による高次の心の理論の成績の改善を予測した。とくに、否定的な情動価をもつと同定されたパーツの数が、心の理論の能力の向上と強い関連を示した。著者らは、この所見が自分自身をよく理解できるようになることと社会的知性の向上との密接な結びつきを示すとしている。
抄録
他者の感情・意図・信念を理解することは、私生活においても、グローバル化した世界の課題に向き合ううえでも欠かせない社会的スキルである。近年の知見は、他者の心の状態を捉え推論する能力(心の理論、ToM)が、健康な成人では心的訓練によって高まりうることを示唆している。本研究は、訓練によって深まった自己理解が、他者理解の向上にどう関わるかを検討した。大規模な縦断研究において、独立した2つの参加者群(80名と81名)が3か月の観想的訓練を受けた。この訓練は視点取得に焦点を当て、自己を内的な人格部分からなる複雑なシステムと捉える内的家族システムモデルに着想を得ている。参加者は、自身の内的な状態に対する視点取得を、さまざまな内的人格部分を見分け分類することを通して練習した。その結果、自己理解がどれだけ深まったか——見分けられた内的な部分の数に表れる——が、訓練を通じた高次の心の理論の成績の向上を予測した。とくに、否定的な感情価をもつ部分として見分けられた数が、心の理論の能力の向上と強く関連していた。この知見は、自分自身をよりよく理解できるようになることと、社会的知性の向上との密接な結びつきを示唆する。
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訳:本サイト(AIによる翻訳)
原文(English)を表示
Understanding others' feelings, intentions, and beliefs is a crucial social skill both for our personal lives and for meeting the challenges of a globalized world. Recent evidence suggests that the ability to represent and infer others' mental states (Theory of Mind, ToM) can be enhanced by mental training in healthy adults. The present study investigated the role of training-induced understanding of oneself for the enhanced understanding of others. In a large-scale longitudinal study, two independent participant samples (N = 80 and N = 81) received a 3-month contemplative training. This training focused on perspective taking and was inspired by the Internal Family Systems model that conceives the self as being composed of a complex system of inner personality aspects. Specifically, participants practiced perspective taking on their own inner states by learning to identify and classify different inner personality parts. Results revealed that the degree to which participants improved their understanding of themselves-reflected in the number of different inner parts they could identify-predicted their improvements in high-level ToM performance over training. Especially the number of identified parts that were negatively valenced showed a strong relation with enhanced ToM capacities. This finding suggests a close link between getting better in understanding oneself and improvement in social intelligence.
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