EMDR therapy vs. supportive therapy as adjunctive treatment in trauma-exposed bipolar patients: A randomised controlled trial.
この研究についてPTSDではなく双極症が対象です。主に測った再発率には有意差は認められず、著者らも目標は達成されなかったと書いています。ただし、つらい出来事を扱っても再発や中断は増えなかった、という安全性の報告でもあります。
効果を検証した研究無作為化比較試験(RCT)全文が読めます
- 著者
- Hogg B.・Radua J.・Gardoki-Souto I.・Fontana-McNally M.・Lupo W.・Reinares M.・Jiménez E.・Madre M.・Blanco-Presas L.・Cortizo R.・Massó-Rodriguez A.・Castaño J.
- 掲載誌
- Spanish journal of psychiatry and mental health
- 巻号ページ
- 17巻4号203-214頁
- 発行年月日
- 2023年12月5日
- PMID
- 38061553
- 技法
- EMDR
- 研究デザイン
- 無作為化比較試験(RCT)
この研究のまとめ
P|対象
双極症があり、現にトラウマ関連症状のある患者77名。
E|介入
双極症向けのトラウマ焦点化EMDR。20セッション。
C|比較
比較対照:支持的療法20セッション。多施設の無作為化比較試験。主要評価項目は24か月の再発率。副次は感情症状・トラウマ症状・全般的機能・認知機能の改善。治療前・治療後・12か月後・24か月後に評価。
O|結果
入院の有無を問わず、再発率に治療条件間の有意差は認められなかった。EMDRは12か月後の追跡において、抑うつ症状(p=0.0006、d=0.969)、躁症状(p=0.027、d=0.513)の減少と機能の改善(p=0.038、d=0.486)で支持的療法より有意に優っていた。脱落にも治療群間の有意差は認められなかった。著者らは、主要な効力の基準は満たされなかったものの、トラウマ焦点化EMDRが感情症状の減少と機能の改善で支持的療法より優り、その恩恵が治療終了後6か月間維持されたと述べている。両治療ともベースラインと比べてトラウマ症状を減らしており、心理療法に共通する恩恵の可能性がある。重要な点として、外傷的な出来事に焦点を当てても再発や脱落は増えず、この手順を用いれば双極症の集団でも心理的トラウマに安全に取り組めることが示唆された。
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