EMDR treatment in patients with personality disorders. Should we fear symptom exacerbation?
この研究についてPTSDではなくパーソナリティ症の方が対象です。「トラウマの治療で悪化するのではないか」という心配を正面から確かめた研究で、悪化はむしろ治療を受けない群のほうが多いという結果でした。
効果を検証した研究対象:PTSD無作為化比較試験(RCT)全文が読めます
- 著者
- Hafkemeijer L.・de Jongh A.・Starrenburg A.・Hoekstra T.・Slotema K.
- 掲載誌
- European journal of psychotraumatology
- 巻号ページ
- 79巻1号 論文番号101834
- 発行年月日
- 2024年10月15日
- PMID
- 39403948
- 技法
- EMDR
- 研究デザイン
- 無作為化比較試験(RCT)
この研究のまとめ
P|対象
PTSDを併存しないパーソナリティ症の外来患者97名。急性の自殺の危険がある患者は除外。
E|介入
EMDR。5セッション。
C|比較
比較対照:待機リスト。無作為化比較試験。心理的苦痛と自殺念慮の得点をEMDR期間と待機期間に毎週測定し、3か月後にも評価。個々の患者について記述的に解析し、階層的クラスター分析で変化の型を同定。
O|結果
患者は全般に改善し、EMDRの期間に悪化する患者のまとまりは認められなかった。セッション間の悪化はEMDR群(心理的苦痛10.0%・自殺念慮28.0%)と待機リスト群(同28.0%・43.5%)の双方で生じた。治療後にベースラインと比べて心理的苦痛が増加したのはEMDR群2%・待機リスト群8.7%、自殺念慮が増加したのはEMDR群2.0%・待機リスト群10.9%であった。著者らは、個々の悪化は生じるものの、治療を受けない場合と比べてEMDRに反応して生じる可能性は低く、悪化の後も治療を続けることで大半の患者で心理的苦痛と自殺念慮が減少したと結論している。
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