Stress and stress reactivity in posttraumatic stress disorder (PTSD) following eye movement desensitization (EMD): A randomized controlled trial.
この研究についてEMDRの中心にある「眼の動き」そのものに効果があるかを調べた研究です。眼を動かしてもしなくても有意差は認められなかった、と著者らが書いています。測っているのは症状ではなく体の反応です。標準のEMDRではなく、眼の動きだけを取り出したEMDという別の手法です。
効果を検証した研究対象:PTSD無作為化比較試験(RCT)
- 著者
- Susanty E.・Sijbrandij M.・van der Mee D.J.・Srisayekti W.・Suparman Y.・Huizink A.C.
- 掲載誌
- Journal of behavior therapy and experimental psychiatry
- 巻号ページ
- 89巻 論文番号102052
- 発行年月日
- 2025年7月16日
- PMID
- 40706348
- 技法
- EMDR
- 研究デザイン
- 無作為化比較試験(RCT)
この研究のまとめ
P|対象
PTSDの患者91名。
E|介入
眼球運動による脱感作(EMD、47名)。
C|比較
比較対照:眼球運動を伴わない想起のみ(44名)。無作為割付。個人のトラウマ台本への心拍変動・心拍数・前駆出期間の反応と、日中のコルチゾール(曲線下面積・覚醒時反応)を治療前後に測定。
O|結果
ストレス反応性の減少と回復の加速に、眼球運動による脱感作と想起のみの有意差は認められなかった。両群とも、トラウマ台本への心拍数と前駆出期間の反応が治療後に有意に減少した。一方、トラウマ台本への心拍の回復が治療後に加速したのは眼球運動による脱感作の群のみであった。コルチゾールの指標は一貫しない型を示し、治療後のコルチゾール覚醒時反応は想起のみの群のほうが高かったが、曲線下面積には群間の有意差は認められなかった。著者らは、本研究では眼球運動に固有の恩恵は認められず、眼球運動による脱感作も想起のみもPTSDの治療におけるストレス反応性を減らしうると述べている。
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